歯を磨いているのに、なぜ口の中は汚れるのか?

 



「毎日ちゃんと歯を磨いているんです。それなのに、歯医者さんに行くと汚れが残っていると言われます」

歯科医院では、こういう話をよく聞きます。

歯を磨いていないわけではない。
むしろ、毎日きちんと磨いている。

それなのに、どうして口の中には汚れが残るのでしょうか。

実は、ここには少し誤解があります。

歯を磨くことと、口の中をすべてきれいにすることは、同じではありません。

歯ブラシが当たりやすいのは、歯の表面です。

一方で、歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目、歯周ポケットの中などには、歯ブラシの毛先が十分に届かないことがあります。

そこに細菌やそのかたまりであるプラークが残っていく。

時間がたつと、細菌はただバラバラに存在するのではなく、集まって生活するようになります。

これが、いわゆるバイオフィルムです。

だから、

「毎日歯を磨いているのに、なぜ?」

という疑問は、決して不思議なことではありません。

大切なのは、歯磨きが足りないと自分を責めることではなく、

「歯ブラシでは届きにくい場所にも汚れが残る」

という口の中の仕組みを知ることです。

歯ブラシだけでは届きにくい場所には、歯間ブラシやフロスなどが役立つことがあります。

そして、自分ではきれいにできていると思っていても、実際にどこに汚れが残っているのかは、歯科医院で確認してもらうとよく分かります。

口の中は、見えている歯だけでできているわけではありません。

毎日磨いているから大丈夫。

そう思っている人ほど、一度、

「自分の歯ブラシは、どこまで届いているだろう?」

と考えてみてください。

口の中では、目に見えない細菌の世界が毎日動いています。

その世界をもう少し知ると、なぜ歯磨きだけでは十分ではないのかも見えてきます。

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