口臭は「歯磨き不足」だけでは説明できない

 



朝、家族と話しているとき。

ふと、自分の口のにおいが気になったことはありませんか?

「ちゃんと歯を磨いているのに、なぜ?」

そう思う人は少なくありません。

口臭というと、どうしても「歯磨きが足りないから」と考えがちです。

もちろん、口の中に汚れが残っていれば、においの原因になることがあります。

でも、それだけでは説明できない口臭もあります。

たとえば、舌の表面に汚れがついていたり、歯と歯の間にプラークが残っていたり、歯ぐきに炎症があったり。

唾液の量が少なくなって、口の中が乾燥していることも関係します。

つまり、口臭を考えるときには、

「歯を何回磨いたか」だけではなく、「口の中がどんな状態になっているか」

を見る必要があります。

舌も口臭に関係しています

歯は一生懸命磨いているのに、舌のことはあまり気にしていない。

そんな人もいるのではないでしょうか。

舌の表面には細かな凹凸があり、そこに細菌や汚れが付着することがあります。

特に舌の奥のほうは、自分では確認しにくい場所です。

だからといって、力を入れてゴシゴシこすればいいわけではありません。

口の中は、歯だけでできているわけではない。

これを知っておくだけでも、口臭への考え方は少し変わってきます。

歯ぐきの状態も一度確認してほしい

もう一つ気にしてほしいのが歯ぐきです。

歯磨きのときに血が出る。

歯ぐきが腫れている。

口の中が以前よりネバネバする。

こうした変化があるなら、単なる「口臭の問題」として片づけないほうがいい場合があります。

歯ぐきの炎症が続いていると、口臭にも関係することがあります。

「口臭を消す方法」を探す前に、なぜ口臭が起きているのかを考える。

私は歯科医師として、こちらのほうが大切だと考えています。

「歯磨きしているのに」は珍しくない

歯科医院で患者さんから、

「毎日ちゃんと磨いているんですけど……」

と相談されることがあります。

そこで実際に口の中を確認すると、歯ブラシが届きにくい場所にプラークが残っていることがあります。

歯と歯の間。

歯と歯ぐきの境目。

奥歯の周囲。

こうした場所は、歯ブラシだけでは十分に清掃しにくいことがあります。

だから、

「磨いている」と「磨けている」は同じではありません。

これは口臭だけでなく、むし歯や歯周病を考えるうえでも大切なことです。

口臭が気になったら、まず「もっと強く磨かなければ」と考えるのではなく、自分の口の中のどこに原因がありそうなのか、一度見直してみてください。

そして、口臭が続く、歯ぐきの出血や腫れがあるなどの場合は、歯科医院で確認してもらうことも選択肢になります。

口臭は、単なる「エチケットの問題」ではありません。

自分の口の中を知るきっかけにもなるのです。

歯磨きをしているのに口臭が気になる。

そんなときこそ、「歯磨き不足」の一言で終わらせないでください。

口の中では、細菌、唾液、プラーク、舌、歯ぐきなど、いろいろなものが関係しています。

その仕組みを知ると、毎日の歯磨きの意味も少し変わって見えてきます。

さらに詳しく、口臭と口の中の細菌、唾液、歯周病との関係については、歯華家365で掘り下げていきます。



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