子どものポカン口や口呼吸は危険。正しい歯並びと口の機能を育てる早期予防
子どもがテレビを見ているとき、遊んでいるとき、気がつくと口がポカンと開いていませんか。
「子どもだから、こんなものだろう」と思って見過ごしてしまいがちですが、普段から口が開いている状態や口呼吸が続く場合は、少し注意して観察してみましょう。
ポカン口と口呼吸は、なぜ気をつけたいのか
本来、安静にしているときは、唇が自然に閉じ、鼻で呼吸できることが望ましい状態です。
しかし、鼻が詰まっていたり、口を閉じる筋肉の働きが弱かったりすると、口呼吸が習慣になることがあります。
口呼吸が続くと、口の中が乾燥しやすくなり、唾液による自浄作用が十分に働きにくくなる場合があります。その結果、むし歯や歯肉炎のリスクにも注意が必要です。
また、舌の位置や唇の力、飲み込み方など、口の機能の発達にも目を向けることが大切です。ただし、口が開いているからといって、必ず歯並びが悪くなるわけではありません。
歯並びは、歯だけを見ていてもわからない
歯並びには、遺伝的な要因のほか、顎の成長、歯の生え替わり、舌や唇の力、呼吸の状態など、さまざまな要素が関係しています。
歯科医師として長年診療してきた経験からも、歯が並んでいるかどうかだけでなく、子どもがどのように呼吸し、食べ、飲み込んでいるかを確認することが大切だと考えています。
幼児期から学童期は、成長に合わせて口の機能を確認できる時期です。気になる様子があれば、早めに相談することで、必要な対応につなげやすくなります。
家庭で気をつけたい3つのポイント
1.普段の口元を観察する
遊んでいるときやテレビを見ているとき、自然に唇が閉じているかを確認します。無理に口を閉じさせるのではなく、普段の様子を見守りましょう。
2.食事の様子を確認する
よく噛んで食べているか、食べ物を飲み込みにくそうにしていないか、食事中に口が開いたままになっていないかなどを観察します。
3.鼻づまりが続くときは医療機関へ
アレルギー性鼻炎などで鼻が通りにくい場合、口呼吸につながることがあります。鼻づまりが続くときは耳鼻咽喉科に相談しましょう。歯並びや口の機能が気になる場合は、歯科でも確認できます。
早期予防は、子どもの成長を見守ることから
子どものポカン口や口呼吸を見つけたからといって、すぐに異常だと決めつける必要はありません。大切なのは、その背景に鼻の問題や口の機能の問題がないかを確認することです。
口を閉じることを無理に練習させたり、自己判断で口にテープを貼ったりするのは避けてください。まずは呼吸がしやすい状態かどうかを確認し、必要に応じて専門家に相談しましょう。
歯並びを整えることだけが、子どもの口の健康ではありません。鼻で呼吸し、食べ、飲み込むという毎日の機能を大切にすることも、将来の健康を支える一歩です。
お子さんの口元に気になる変化があれば、成長を見守りながら、早めに歯科や耳鼻咽喉科で相談してみてください。

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